CPI KWC Mailは、独自ドメイン(会社のドメインを使ったメールアドレス)を運用するための、法人向けメール専用の共有サーバープランです。Webサイトのホスティング機能とセットで比べるサービスではなく、会社のメール環境だけを用意したいときに検討する製品だと考えてください。
国内向けの契約、円建ての料金、日本語での問い合わせ対応を重視する組織にとっては、有力な候補になります。一方で、「アカウント数で選ぶ」のではなく、「契約した保存容量を各メールボックスへ割り当てる」という考え方を先に理解しておく必要があります。独自ドメインの条件や契約期間も含めて、自社の運用に合うかを順に見ていきましょう。
中心となる用途は、会社の独自ドメインを使ったメールアドレスの作成と運用です。メールボックスとは、受信したメールを保存する各利用者用の領域のことです。一般的なメールソフトからIMAP(サーバー上のメールをメールソフトで扱う接続方式)を使う運用も案内されています。
たとえば、社員ごとにメールボックスを用意し、役割に応じて保存容量を割り当てる使い方が考えられます。必要なアドレス数だけを見るのではなく、各利用者がどれくらいメールを保存するかまで見積もることが大切です。
なお、これはメール配信システムやニュースレター配信、取引通知を送るためのAPI、メールソフト単体を提供するサービスではありません。法人の受信・送信環境を用意するメールホスティングとして捉えると、用途を混同せずに済みます。
CPI以外の会社で管理している独自ドメインも利用できます。ただし、利用開始時にはDNSレコードを編集できる環境が必要です。DNSは、ドメイン宛のメールをどのサーバーへ届けるかを指定する仕組みです。ドメイン管理を外部の担当者や制作会社に任せている場合は、レコード変更を依頼できるかを先に確かめておくと進めやすくなります。
また、日本語ドメインではメールを利用できません。すでに使っているドメインをそのまま移したいなら、ドメイン名の条件と、DNSを変更できる権限の両方を確認してください。
通常のメールボックスに加えて、受信したメールを別の宛先へ転送する専用アドレスも作成できます。この転送専用アドレスには、保存容量を割り当てません。
ただし、一般に「エイリアス」と呼ばれる別名アドレスと同じものとして考えないほうが安全です。KWC Mailでは、保存領域を持つメールボックスと、受信・転送だけを担うアドレスを分けて検討します。代表窓口のメールを担当者へ転送したいのか、そのアドレス自体にメールを保存したいのか。ここを先に決めると、必要な構成がはっきりします。
サービス容量は100GB以上から選び、作成したメールボックスの設定容量の合計が契約容量に達するまでアカウントを作る方式です。各メールボックスには、最小1GBから容量を設定します。
標準の100GBをすべて最小の1GBで割り当てるなら、作成できるメールボックスは最大100個です。ただし、これは常に100アカウント使えるという意味ではありません。1人へ5GBを割り当てれば、その分だけほかのメールボックスに使える容量は減ります。人数だけでなく、部署や役割ごとの保存量を想定して容量を配分する必要があります。
なお、公開されている製品情報とサービスガイドでは、1通あたりの送受信サイズや添付ファイル固有の上限値までは確認できません。大きな添付ファイルを日常的に扱うなら、導入前にCPIへ上限を確認してください。メールソフトへ設定する接続情報や暗号化の条件も、実際に導入する時点の仕様で確認するのが確実です。
運用では、契約容量の範囲内でメールアカウントを作成し、それぞれに容量を設定します。そのため、入社や退職に伴うアカウント管理だけでなく、容量の配分を見直す担当も決めておくと運用しやすくなります。
利用開始後の問い合わせはフォームで受け付け、平日10時から18時の営業時間内に順次回答する形です。この時間はサポートの受付・回答条件であり、メールサービスの稼働率を保証するものではありません。夜間や休日に問題が起きた場合の社内連絡先や、誰が問い合わせを行うかは、別に決めておく必要があります。
迷惑メール対策として、迷惑メールと判定されたメールに「X-Spam-Status」という情報をヘッダーへ追加する機能が案内されています。ヘッダーは、メール本文とは別に付く配送情報のことです。メールソフト側で振り分けるときの手掛かりになる、と捉えると分かりやすいでしょう。
この機能を、迷惑メールの自動遮断や隔離と同じものだと考えるのは適切ではありません。自社に必要な対策が「判定情報を付けること」で足りるのか、それとも受信前の遮断や隔離まで必要なのか。この2つを分けて確認してください。
サービス仕様では、東日本と西日本の2拠点構成が案内されています。ただし、個々のメールデータがどの範囲で複製されるかは、この説明だけでは判断できません。データ保護や障害対策の条件が選定基準になる場合は、別途仕様を確認する必要があります。
既存のメール環境から移る際は、メールデータや各種アカウントを含むサーバーデータ移行の代行を依頼できます。これは標準料金に含まれる作業ではなく、別契約かつ個別見積もりです。
また、事前調査の結果によっては、移行を引き受けてもらえない場合があります。移行日を先に確定するのではなく、現在の環境と移行対象を伝えて調査を受け、対応の可否と費用を確認してから計画を立てる流れになります。
日本国内向けの円建て料金では、100GBが月額2,200円、200GBが月額4,400円など、容量に応じた料金が案内されています。初期設定費は無料です。
料金は月額で示されていますが、契約期間は3か月、6か月、12か月から選び、契約期間分を一括で前払いします。月ごとの支払いを前提に予算を組まないよう注意してください。
容量追加オプションを契約すると、サーバー契約が終わるまで継続します。オプションだけを途中で解約したり、数量を減らしたりすることはできません。初回から余裕を持たせすぎるより、必要容量と契約期間を合わせて検討することが重要です。
注意
料金は日本市場向けの公式情報を2026年8月7日に確認した内容です。契約前に、現在の料金、消費税の扱い、希望する容量と契約期間の総額を公式窓口で確認してください。
CPI KWC Mailは、独自ドメインの法人メールを国内向けの契約と円建て料金で用意し、日本語で問い合わせたい組織に向いています。Webホスティングとは切り分けて、メール専用の容量として管理したい場合にも検討しやすい製品です。
一方、アカウントごとの定額制を求める場合や、迷惑メールの遮断・隔離までを必須条件にする場合は、要件との照合が欠かせません。大きな添付ファイルの上限やデータ複製の範囲を重視する組織も、公開情報だけで決めず、問い合わせで条件を詰める必要があります。
Q.100GBなら必ず100アカウント作れる?
A.必ずではありません。各メールボックスの最小設定は1GBなので、すべてを1GBにした場合の上限が100アカウントです。1アカウントへ多く割り当てるほど、作成できる数は少なくなります。
Q.他社で管理している独自ドメインも使える?
A.利用できます。ただし、開始時にDNSレコードを編集できる環境が必要です。また、日本語ドメインではメールを利用できません。
Q.既存メールの移行も任せられる?
A.別契約・個別見積もりで移行代行を依頼できます。ただし、事前調査によっては対応できない場合があるため、現在の環境を伝えて可否を確認してから移行計画を立ててください。
確認日: 2026-08-07(記載の各公式ページで確認。価格などは変わることがあります)
CPI KWC Mail