公式情報ベース

さくらのビジネスメールとは?できることや料金、注意点を解説

読む目安 約5分 更新日 2026-08-07さくらのビジネスメール

さくらのビジネスメールは、会社の独自ドメイン(自社のドメインを使ったメールアドレス)を運用するための国内向けサービスです。Webサイトを置く機能は含まず、メールの利用と管理に用途を絞っています。

国内で契約し、円建てで支払い、日本語のサポートを受けたい組織にとっては、検討しやすい候補です。一方で、メールアドレス数が多いからといって、各利用者に無制限の容量が与えられるわけではありません。契約前には、サービス全体の容量、管理方法、移行作業を、自社の条件に当てはめて確認することが大切です。

さくらのビジネスメールでできること

中心となるのは、独自ドメインを使ったメールアドレスの作成と運用です。自社で取得したドメインだけでなく、他社で取得したドメインも割り当てられ、複数のドメインにメールアドレスを作れます。

メールアドレス、メーリングリスト、転送は、サーバーコントロールパネルから設定します。転送では、転送先へ送るだけでなく、元のメールボックスにもメールを残すかどうかを選べます。たとえば、代表アドレスに届いたメールを担当者へ転送しつつ、元の受信箱にも記録を残す、といった運用が可能です。

メーリングリストは30個まで開設できます。部署やプロジェクト単位で同じメンバーへ連絡するときに便利ですが、不特定多数への宣伝を目的としたメール送信は禁止されています。ニュースレターの一斉配信サービスではなく、社内外の業務メールを扱うサービスとして考えましょう。

メール専用で、Webサイト機能は含まれない

このサービスの特徴は、メール専用のプランであることです。会社のWebサイトも同じ契約で公開したい場合は、その部分を別に用意する必要があります。

反対に、Webサイトとメールを分けて管理したい組織には、用途が明確で分かりやすい構成です。すでにWebサイトの運用先が決まっていて、独自ドメインのメールだけを別サービスへ移したい場合にも候補になります。

比較するときは、Webサーバーと容量を共有する一般的なホスティングプランと、メール専用の本サービスを同じ条件として見ないことが重要です。Web機能の有無だけでなく、メールに使える容量の考え方まで確認すると、契約後のずれを減らせます。

メールアドレス数と容量の考え方

案内上、メールアドレス数は無制限で、複数ドメインは400、メーリングリストは30までです。ただし、メールアドレス数は管理に支障がある場合に一時的に制限されることがあります。「無制限」を、どのような状況でも制約なく増やせるという意味では捉えないほうが安全です。

容量は、1つのメールボックスごとに固定される方式ではなく、サービス全体で600GBです。利用者が増えるほど、全員で同じ総容量をどう使うかが重要になります。たとえば、容量の大きな添付ファイルを頻繁にやり取りする部署があるなら、アドレス数だけでなく、保存量の見込みや古いメールを整理する方針も決めておく必要があります。

また、通常の受信箱を持つメールアドレスと、別名アドレスであるエイリアスは同じものではありません。エイリアスが必要な場合は、メールアドレス数の表記だけで判断せず、希望する使い方ができるかを契約前に確認しましょう。

利用方法としては、POP3、IMAP4、SMTP認証、STARTTLS、Webメールが案内されています。普段使うメールソフトで送受信したい場合だけでなく、ブラウザから確認したい場合にも選択肢があります。なお、送るメッセージや添付ファイルが受信先のサイズ上限を超えると送信に失敗するため、大きなファイルを送る運用では注意が必要です。

セキュリティと送信元確認の仕組み

迷惑メール対策として、高精度迷惑メールフィルターとウイルスチェックが案内されています。さらに、SPF、DKIM、ARC、DMARCに対応しています。これらは、送信元ドメインの確認やメール認証に関わる仕組みです。

すべての仕組みを最初から詳しく理解する必要はありません。ただし、独自ドメインのメールを正しく届けるには、サービスを契約するだけでなく、ドメイン側の設定も関係します。担当者または委託先が、必要な設定を確認できる状態にしておきましょう。

またさくらのビジネスメールには、メール用の専用送信IPがあります。ただし、セキュリティ機能があることと、誤送信や不正利用を完全に防げることは別です。利用者のアカウント管理や社内の送信ルールも、あわせて考える必要があります。

乗り換えでは何を準備するか

既存サービスから移る場合は、移行先に現在と同じメールアドレスを作成し、DNSを切り替え、各利用者のメールソフトを設定する流れが案内されています。DNSは、独自ドメイン宛のメールをどのサーバーへ届けるかに関わる設定です。

ここで注意したいのは、同じメールアドレスを作れることと、過去のメールデータが自動で移ることは別だという点です。移行日までに、現在のメールをどこへ残すか、利用者ごとの設定変更を誰が行うか、切り替え時の連絡をどうするかを決めておきましょう。

サポート窓口、マニュアル、障害・メンテナンス情報は、新規導入時と契約中の確認に利用できます。ただし、問い合わせへの応答時間が保証されているとまでは扱えません。導入日が決まっている場合は、設定や確認のために余裕を持った日程にするのが現実的です。

サービス基盤では、冗長化と一定周期のサーバーバックアップが行われています。このバックアップは障害からの復旧を目的としたもので、利用者が誤って削除したメールを個別に戻すサービスではありません。残しておく必要があるメールは、利用者側でも保存方法を考えておく必要があります。

料金と契約条件

料金は、36か月分を一括で支払う場合の月額換算で1,540円、初期費用は無料と案内されています。月額換算の金額ですが、毎月払いの料金ではありません。比較するときは1か月あたりの表示だけでなく、36か月分をまとめて支払う契約条件まで含めて判断してください。

長期利用を前提にできる組織なら、予算を見通しやすい料金です。一方、短期間だけ試したい場合や、近いうちに利用人数・運用方法が大きく変わる可能性がある場合は、一括契約が自社の計画に合うかを先に確かめる必要があります。

注意

料金は2026年8月7日時点の日本国内向け公式情報に基づきます。契約前に最新の料金と支払い条件を確認してください。

向いている組織、慎重に検討したい組織

さくらのビジネスメールは、独自ドメインの業務メールを国内サービスで運用したい組織に向いています。円建て料金や日本語サポートを重視し、Webサイトとは切り離してメールを管理したいなら、目的とサービスの範囲が合いやすいでしょう。

複数のドメインや多数のメールアドレスをまとめて管理したい場合も候補になります。ただし、判断の中心はアドレス数だけではありません。サービス全体で共有する600GBの容量が足りるか、長期の一括支払いが可能か、DNS切り替えや利用者設定を進められるかまで確認する必要があります。

一方、Webサイトも同じ契約で運用したい場合、不特定多数への宣伝メールを送りたい場合、過去メールの自動移行を前提にしたい場合は、求める用途とずれます。メール配信やWebサイト運用を含む別の仕組みも、あわせて検討しましょう。

契約前に確認しておきたいこと

36か月分の一括支払いは、自社の利用予定と予算に合っていますか。
現在の保存量と今後増えるメールを考えたとき、サービス全体で600GBの容量に収まりそうですか。
DNSの切り替え、各利用者のメール設定、必要な過去メールの保存を担当する人は決まっていますか。

よくある質問

Q.Webサイトも一緒に運用できる?

A.さくらのビジネスメールはメール専用プランで、Webホスティング機能は含まれません。Webサイトが必要な場合は別に用意します。

Q.メールアドレスごとに600GB使える?

A.いいえ。600GBは個別のメールボックス容量ではなく、サービス全体の容量です。利用者やアドレスが多い場合は、全体の保存量を見込んで判断してください。

Q.今使っているメールは自動で移行される?

A.自動移行を前提にはできません。同じメールアドレスの作成、DNS切り替え、メールソフトの設定は案内されていますが、過去メールをどう残すかは別に計画しておきましょう。

関連記事

出典

確認日: 2026-08-07(記載の各公式ページで確認。価格などは変わることがあります)

さくらのビジネスメール